左:詩人 安藤康弘 右:作曲家・空間音楽家 楯 直己(Voice, ネイティヴ・アメリカンフルー,パーカッション他)
JUGEMテーマ:音楽
宇宙と木霊する作曲家、空間音楽家の楯直己さんに、ライブのことをお伺いいたしました。
マーサメリー(以下MM): 楯さん、1月26日はよろしくお願いいたします!前回の反響はいかがでしたか?
楯:こちらこそよろしくお願い致します!
前回は安藤康弘さんの詩文・朗読とのコラボレーションで、相乗効果が高まりこれまでとは違う地平が見えた、志や核が伝わってきた、などのお声をいただきました。僕もとても嬉しいです。
MM:今回は、空の民 という副題がつけられています。地球規模の循環イメージも含んだ壮大なタイトル、ソラノモリ。第2回目は、その壮大さを具現化するように感じます。
楯:壮大ではあるけれど、皆さんとつながれること、それを一番大切に感じています。
僕は子供の頃から、空を見上げて色々想像するんです。空の向こうは宇宙なんだよな...見えているこの水色はなんなのだろう…落ちていきそう...みたいに。昼間は太陽の光が明るいから肉眼では見えないけれど、天文台で見ると一等星くらいの星が条件次第で見えるんですよ。見えなくてもそこにあるもの...そういうものが見えたら?
自然の循環、時空の循環、僕らの「今」は過去と未来の分岐点。「今」の世界に、結び目をほどくように感覚を解放したい。
昨年の北海道の旅の体験が、僕らの中でそのようなものへと変化しています。そしてスケールアップしても、シンプルに表現できたらと思っています。
MM:子供の頃に、空を見上げて色々な思いを巡らす楯さんを容易に想像できます。
舞い降りてくる雪に、囁いてくる風に、何を思ったのでしょうか。
楯:そうですね、「思う」よりも「感じる」体験の方を憶えています。子供の頃、よく風の音を聞いていた記憶があります。風の音程やメロディー、揺れる葉っぱの音、電線に当たる音…今でもそれはどこかなつかしい音です。また、これは本当の記憶かどうかわかりませんが、すごく小さい頃、ベビーベッドから見てる風景で、青空が窓の外に広がっていて、どこからともなく風鈴やガラガラの音が聴こえている。そんなイメージがあります。「思う」ことができる前の記憶かもしれません。つまり、何か感じたけど、言葉以前の感覚として、今も影を落としているのかもしれませんね。
MM:今の世界に結び目を解くように解放したいとは?
楯:例えばぎゅっと握りしめた拳の力を抜くような感じで、心も身体も感覚もほっと一息ついていただけたら...そんなふうに思います。
MM:安藤さんとのコラボ作品。当日まで秘密…でしょうが、少しだけ教えて頂けますか?
楯:「鏡の国」というタイトルです。空の民という言葉から、安藤さんがインスピレーションを広げていった詩文です。そこに現れる鏡面空間とは何か?鏡に映ったもう一人の自分から様々なメッセージを受け取り、そして...そんな問いとメッセージが込められた作品です。
MM:9月のソラノモリに引き続き、今回も「この日一夜限りの特別限定料理」をお出しいたします。(^ ^)このお料理にも、楯さんの気持ちが、入っていますネ(^^)
楯:前回は抽象的イメージを投げかけたままシェフにお任せでしたので、今回はもうすこし踏み込んで注文させていただきました。大地に生き、空を見上げる私たちは、大地の恵みをいただく循環の中にいる。そんなことが感じられるようなメニュー。完全にヴィーガンではないにしても、主に野菜で。さぁ、どんなものが出来上がるでしょう?
MM:時空を超えて、どこに行きたい?
楯:どこにいきたいか…そうですね、今ここが一番いいかな…
MM: 楯さんのサウンド・インスタレーションにより、novemberの空間が、ソラノモリとなりました。今回の空間音楽はさらにパワーアップしそうですね。
楯:前回の体験から、よりノベンバーイレブンスを居心地の良い空間にできるよう考えています。また今回は音響担当に、長年僕のサウンドを共に開発してきてくれた長戸哲夫さんをお迎えします。彼がいたので今の僕のライブスタイルが生まれたと言っても過言ではありません。そんな仲間と創り出す音空間、楽しみです。
MM: せっかくなので長戸さんとの出会いと彼のご紹介をお願いいたします!
楯:長戸さんとは、15年程前の、とあるコンサート以来ほとんどずっとステージを一緒に作ってきました。彼がいたからこそ、いろいろなアイデアが湧いて、今度はこんなものをステージで使おう!という繰り返しで、妙な音のもからすごく音の小さいものまで持っていきました。ついにはほとんど音の聴こえない発泡スチロールまで(笑)。それを楽しみながらちゃんと音楽にしてくれる、百戦錬磨、超ベテランの音響マンです。何よりも気が合うんですね。宇宙の友達なんて呼んで遊んでます。
MM:今年の抱負を!
楯:どんな活動も、初心を忘れることなく、毎回ゼロから生きることを、感謝と共に行なっていきたいと思います。
MM:お客様にメッセージをお願いします!
楯:世界を巡り、たどり着いたのが日本野鳥の会レンジャーだったという、詩人安藤康弘さん。彼の純粋な言葉が紡ぐメッセージとともにお贈りする、ソラノモリ第二章「空の民」編。一夜限りの旅に、どうぞ皆さんお越し下さい。
ノベンバーイレブンスでお会いしましょう!
ソラノモリ第二章「空の民」編
2018年1月26日(金) 開場18時 開演19時半
WEBオンライン予約
www.naokitate.com
(楯 直己WEBトップページより)
メール予約
info@masmary.com(マーサメリー)
電話予約 03-3588-8104
(ノベンバーイレブンス)
東京都港区赤坂3-17-8 都ビル2F
受付時間 13時〜18時 月曜定休
www.risingdragon.jp
Charge ご予約 4,000円(税別) 当日4,500円(税別)
オーダー別(2品以上お願いいたします)
音響 長戸 哲夫 Art Work :Janis Pia 企画・協力・資料作成 マーサメリー
宇宙と木霊する作曲家、空間音楽家の楯直己さんに、ライブのことをお伺いいたしました。
「ソラノモリ」は空の森であり「空の守」
マーサメリー(以下M):楯さん、9月23日はよろしくお願いいたします!
久しぶりにご縁が繋がり、嬉しいです!
TATE: (以下T):マーサメリーさん、ご無沙汰しておりました!7年ぶりでしょうか?
今回ソロとしては初めて出演させていただき、とても感謝しています。マーサメリーさんや、店長さん、
みなさんで作り上げているノベンバーイレブンスがますます素敵になっていて、本当に嬉しいです。
Part2なんですね!さすが、宇崎さん阿木さん!どうぞよろしくお願い致します。
M: 9月23日は「ソラノモリ」。このタイトルを聞いた時、空に浮かぶ森を思いました。
まるで湖に反射する深い森のように。森は地上にあり、空は雲や太陽や月や鳥さんたちの世界という通常の概念を飛び越えるようです。
T: はい、「空の森」そういうイメージです。と同時に、モリは守、「空の守」でもあるんです。鳥を守ることは森を守ること、森を守ることは空を守ること、空を守ることは地球を守ること、地球を守ることは私たちを守ること。そんな循環のイメージも含んだタイトルです。
M: 環境破壊が続いている昨今に大事なメッセージを発信されるライブになるのですね。今回のゲスト、
安藤康弘さんとされた旅についてお聞きいたします。広大な自然の北海道。北海道のどのあたりをご一緒に旅されたのですか?
T: 根室から釧路の方まで、何カ所かの湿原や森を旅してきました。
M: 感じられたこともさぞかし多かったのではないでしょうか。
印象に残った風景や出来事は?
北海道の森・・・民族を超えたカムイ(神々)の土地
T: 森の奥に入って目を閉じていると、高い樹々の上の方では風が渡って、さわさわって音がする。
同時に木漏れ日が上からきらきらと注いでいるのが肌でわかり、まるで海の底にいるような気が
しました。
北海道の森はアイヌの人々にとってカムイ(神々)の土地であり、本来は民族を越えて誰にとっても神々の土地です。もっと言えば、人間が神って呼ぼうがなんと言おうが、生きものすべてにとって大切な生命共同体です。人間には聴こえない生きものや森そのもののおしゃべりが、なされているような…森に入った僕らは常にどこかから観察されていて、許可されたり、追い返されたり。カムイが許してくれれば先に進める、みたいな感じがありました。
M: ゲストの安藤康弘さんは、プロフィールを拝見すると、大学時代に禅と出会われたり、インド、南米、
アフリカなど旅されたり、現在は日本野鳥の会の事務局長代理を勤められたり、ユニークな経験をお持ちなのですね。楯さんと気が合いそう!(笑)
T: そうなんです。とっても素敵ですよ。長いことレンジャーをされていた「守人」であり、詩人であり…
話も合うしすごく楽しいし、創作的でインスピレーション豊かな方です。
M: こうやってお話をお伺いしておりますと、楯さんが「空間音楽家」と呼ばれる所以が見えてくるようです。具体的に「空間音楽」とはどのような音楽のことをいうのでしょうか。
T: 人それぞれに空間を見てます。3次元空間や、心の中。見えているようで、未知のもの。でも僕らはそこにいるという感覚もあるし、空間を共有していると感じることもあります。なんだか禅問答のようですが、聴いてくださる方への投げかけでもあるんです。僕もまだまだ、なんだろうってやってます。
M: プロフィールにある「響の舞台美術」とは面白い表現ですね。
T: 今の原型になるようなパフォーマンスは、約30年前、ダンスカンパニーのための音楽を創った時です。その時、舞台上には道具や飾りは何もなかったんですが、音で世界観を創ることで、見る人も演じる人も想像体験でき、集中できる舞台になったんです。そのときに発想をかなり広げることができました。
M: なるほど。若い時の経験は貴重ですねぇ!楯さんのプロフィールを拝見すると、演奏される楽器は、民族楽器、非楽器、・・・あれ?非楽器って何ですか?
T: 単純に、楽器じゃないものです。発泡スチロールの梱包材や、くぎ、チューブなどいろいろです。身の回りのいい音を見つけては、仲間になってもらう、みたいな。
民族楽器・音と詩に包まれた共鳴のステージ
M: それは面白い発想!ひとつの品に新たな役割を見出す。概念にとらわれない自由さがいいですね!
改めまして質問です。民族楽器、非楽器を駆使されて独自の世界観を作り上げていらっしゃいますが、今回はどのような楽器で「ソラノモリ」を表現されるのでしょうか。楽器のご説明を少ししていただけますか?
T: そうですね、今回は4chサラウンドでの空間を創った上で、演奏しようと考えています。
今構成中ですが、レギュラー登場陣としては、まずネイティヴ・アメリカン・フルート。フルートといっても素朴でやさしい縦笛です。それから、コラ。西アフリカの弦楽器で、弦が21本ある素朴なアフリカのハ
ープです。そしてヴォイス。母音だけで歌うとか、何かのいきものの鳴き声みたいな…などと言われることがあります。人それぞれ感じていただければ嬉しいです。他には太鼓・パーカッション類ですね。全体的にネイティヴな響きをお楽しみいただけることと思います。
M:それは楽しみですね。November-Eleventh というライブ空間が「ソラノモリ」になっていく。視覚ではなく音で作り上げる、おぉ、まさしく、サウンド・インスタレーションですね!
T: はい。想像力を駆使してお聴きいただけると一粒万倍です(笑)
M: 「一粒万倍」ですか!いいですね〜!安藤さんの詩も楽しみです。
T: ありがとうございます。芸術心に溢れた言葉が生まれてきています。僕もコラボレーションが楽しみです。
M:お客様にメッセージをお願いいたします!
T: 詩人の安藤康弘さんと共にお贈りします『ソラノモリ』、最近の旅の体験から生まれた「音と詩」をお届けしたく、7年ぶりの赤坂ノベンバーイレブンスの空間にて開催させていただきます。みなさんがどのように共鳴してくださるか、僕らもとてもワクワクしています。どうぞ、万障お繰り合わせの上ご参加ください。心よりお待ちしております!
2017年9月23日(土・祝)
17時開場 18時開演
予約 4000円(税別) 当日 4500円(税別)
(お客様には2オーダー以上のご注文をお願いいたします。当日はライブイメージの特別限定料理もご用意いたします!)
会場 ライブビストロ November-Eleventh 1111 Part 2
最寄駅 東京メトロ 千代田線 赤坂駅 1番出口より徒歩5分、銀座線・丸ノ内線 赤坂見附駅 10番出口より徒歩5分
ご予約
WEB オンライン予約 naokitate.com (楯 直己WEBサイトより)
メール予約 info@masmary.com (マーサメリー)
電話予約 03-3588-8104 (ノベンバーイレブンス 受付13~18時 月曜定休)
企画・協力・インタビュー (有)マーサメリー
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